はじめに:自己紹介
はじめに、簡単に自己紹介をします。
・学歴:早慶文系
・職歴:外資MR→コンサル→メガベンチャー経営企画
・MR時代:外資の新薬メーカーで約4年北関東の大学病院担当
・現職:広告系メガベンチャーの経営企画として事業計画策定やP/L管理など
という僕です。
MRからのキャリアチェンジを実現し、あらためてMRという職業のキャリアパスについて考えています。
MR不要論の加速
高待遇で人気の職種であるMR(医薬情報担当者=製薬会社の営業)ですが、実はこれまで「MR不要論」が囁かれていました。
この記事を読んでくださっている現役MRのみなさんも実感があるのではないでしょうか?
さらに2020年以降の新型コロナ影響もあり、この「MR不要論」はさらに加速してくでしょう。
医薬品系のインターネットサービスの高度化により、先生方は必要な医薬品に関する情報はネットで簡単に入手できるようになりましたし、
コロナで営業訪問規制がかかることにより、先生方にとって「MRがいなくても全然事足りる」ということが浮き彫りになったはずです。
これは医師へのインターネットでの医薬情報提供サービスを行なっているエムスリー社の決算資料ですが、コロナ影響下にもかかわらずMR君などのメディカルプラットフォーム事業の売上は伸び続けていますし、

また、先生方へのアンケートでも、先生方がコロナ影響によりインターネットでの情報収集の時間が増えたことについて、75%の医師が「便利になった」と回答しています。

これは、先生方にとって「MRからリアルで情報を得なくてもネットで十分」ということを突きつけられたものでしょう。
また、大手外資系製薬会社のイーライリリーでも、日本国内での早期退職の募集が行われました。あのイーライリリーが早期退職とは、僕自身大きな衝撃を受けました。
MR数は年々減少しており、この傾向は続くことが予想されます。

(Answers Newsより引用)
もちろん、リリーの早期退職募集については「MR不要論」の流れとはまた別の要因も大いにあると思いますが、
このようにMRを取り巻く環境が下り坂にあるのは間違いないと思います。
それでもMRを続けるか?
このような逆境において、「MRでいつづける」という選択肢は、よほど医薬品業界に情熱がある方でないと、リスクが高くて選べないのではないでしょうか。
たしかに、MRは現時点ではかなり恵まれていて、
・給与面
・福利厚生
・ワークライフバランス
などの環境は、他業界に比べて圧倒的に良いと思います。
個人的には、MRのコスパ(仕事のキツさに対する待遇の良さ)は、実はサラリーマンとしてはNo.1なのではないかと思うくらいです。
しかし、この恵まれた環境がいつまで続くかわからないですし、もはや終わりが見えてきていることは上述の通りです。
実際に、僕も7-8年前に、上記のようなMR不要論の加速を予想していたので、早々にキャリアチェンジへと舵を切ることにしました。
これでもまだMRを続けますか?
MRからの転職先はどんな選択肢が?
さて本題ですが、この記事ではMRからの転職先には何があるかをまとめています。現在転職を考えている現役MRの方のご参考になれば嬉しいです。
MRからの転職先について、僕自身も含めた周りのMR経験者たちがどのような職種に転職していったか、事例を紹介します。
具体的には、以下の業界・職種への転職を成功させています。
・医療機器メーカー/営業職
・医療系ネット企業/企画職(エムスリー、エスエムエス、エムスリーキャリア、メドピア など)
・総合商社/営業職(三井物産 など)
・ネット広告代理店/営業職(サイバーエージェント)
・リクルート/営業職
・外資系保険会社/営業職(プルデンシャル、ジブラルタ)
・同業他社/営業職
上記のように、MRから幅広い業界・職種へ転職事例があるので、MRから異業界・異業種へのキャリアチェンジは全然可能なのです。
上記の事例のポイントは、「MRとしての経験のどの部分を武器にするか?」ということです。
MRが転職活動の際に武器にできるものは大きく以下の2つです。
・営業のスキル・経験
例えば、医療系ネット企業の企画職への転職は、上記の武器のうち「業界知識」を使っていることになります。
MRは営業職なので、企画職というくくりでは未経験への転職ですが、「業界知識」があるので、それを武器にして企画職として戦うことができます。
反対に、「営業のスキル・経験」を武器にしているのは、例えば総合商社や広告代理店への転職の事例です。
これは、業界知識は活かせないものの、「営業としてのスキル・経験」を武器にした転職のケースです。
このように、MRは「医療業界の知識」か「営業スキル・経験」を武器に転職活動をすることをおすすめします。
どちらの武器も使えない(まったくの未経験の業界・職種)場合の転職活動はかなり困難な道のりになってしまうはずです。
このような転職戦略を僕は「フック戦略」と呼んでいるのですが、詳細は以下の記事にまとめていますので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。
実際に転職するには?おすすめのエージェントは?
では、上記のように異業界・異業種へ転職するにはどのような手段があるでしょうか。
おすすめなのは、転職エージェントに相談しあなたにあった転職先を紹介してもらうことです。
エージェントとのコンタクトの取り方は大きく2つで、
- 転職サービスに登録してエージェントからのスカウトを待つ
- エージェントサービスに登録する
❶エージェントからのスカウトを待つケースでは、リクナビNEXTなどの転職サイトへの登録をおすすめします。
❷エージェントサービスへの登録について、エージェントは会社・個人含めて数多く存在するのでどのエージェントを選ぶかはとても難しいと思います。
まずは大手のエージェントサービスを2-3社利用してみるのがおすすめです。
実際に僕がキャリアチェンジをした際に利用したエージェントは、アクシスコンサルティングとリクルートエージェントです。
まずはエージェントに相談し、ご自身のこれまでのキャリアとこの先目指すことを踏まえ、どのような選択肢があるのかを聞いてみることをお勧めします。
エージェントに相談することで、自分の転職市場での価値や選べるオプションがより明確になると思います。
また、企業情報の口コミサイトを使って、転職先候補の会社の情報収集をするのも大切です。
転職会議というサイトは、口コミが豊富かつリアルなので僕も重宝していました。
いかがでしょうか?
MRを取り巻く環境がどんどん厳しくなっている今だからこそ、キャリアチェンジを含めたキャリア設計をされることをおすすめします。
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