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MRからコンサルへの転職は?
はじめに、簡単に自己紹介をします。
・学歴:早慶文系
・職歴:外資MR→コンサル→メガベンチャー経営企画
・MR時代:外資の新薬メーカーで約4年北関東の大学病院担当
・現職:広告系メガベンチャーの経営企画として事業計画策定やP/L管理など
という僕です。
新卒でMRとして働き、その後2回の転職(どちらも未経験職種へのキャリアチェンジ)をして、現在ではとある事業会社の経営企画をしています。
この記事を読んでくださっている方の中には、
「MRからコンサルへの転職はできるのか?」
という疑問を持っている方もいらっしゃると思いますが、その答えは
「MRからコンサルへの転職は全然できる」
です。
僕は、1回目の転職でMRから経営コンサルティング会社へと転職をしました。
MRを3年半ほど経験した後のことです。
コンサルへの転職は簡単ではなかったですし、転職した後は想像以上に仕事の難易度が高く、また激務だったためかなり大変な思いをしましたが、
それ以上にコンサルで得たものは大きく、コンサルを経験したことによりビジネスパーソンとしての経験・スキルが高まり、キャリアの幅がぐっと広がったのは間違いありません。
この記事では、
・転職するために準備したこと
・おすすめのエージェント
・MRからコンサルへ転職してから苦労したこと
・MRからコンサルへ転職してよかったこと
をシェアしたいと思います。
1.なぜMRからコンサルへ転職したか
繰り返しになりますが、僕は新卒で外資系製薬メーカーのMRとして就職して、3年半ほど経験を積んだ後、コンサルティング会社へ転職をしました。
コンサルへ転職したのは25-26歳くらいのときでした。
コンサルへ転職しようと思った理由は、
・MRになったときから決めていたから
というものです。
一つずつ説明します。
とにかく仕事の幅を広げたかった
一番の理由は、「仕事の幅を広げたかった」からです。
MRとして働いている方は実感があるかもしれませんが、MRは営業職として採用され、基本的にはそのまま営業マンとしてキャリアを終えていく方がほとんどだと思います。
もちろん、マネージャーとしてキャリアアップしていく方もいると思いますが、あくまでも「営業」としてのキャリアアップということになります。
まれに、営業としてキャリアを積んだ後、マーケティングや人事部門などのいわゆる「本社」へ異動となる人もいると思いますが、少数派だと思います。
実際に僕のMR時代の同期の中で、現在本社へ異動しているのは10%もいないくらいだと思います。
それだけMRから社内でのキャリアチェンジは狭き門なのです。
「営業を極めたい!」と考えている人もいらっしゃると思うので、それを否定するつもりは一切ありませんが、
「今後、営業だけではなく仕事の幅を広げていきたい」と考えているのであれば、MRでいつづけることは、仕事の幅を広げられない可能性の方が高いと考えた方がいいかもしれません。
僕は、営業マンとしてキャリアを終えるのではなく、幅広くビジネススキルを身につけ、プロフェッショナルとして自分の力で稼げる人間になりたいと考え、MRからコンサルへ転職しようと思ったのです。
MRになったときから決めていた
上記のことを、就活をしていたときから決めていました。
「MRとして3年間経験を積んだらコンサルへ転職しよう」と。
だったらはじめからコンサルへ就職すればよかったのでは、というご指摘もいただくかもしれませんが、
新卒で就活中だった当時の僕は、

と考えていました。
これは、実際にコンサルとして働いていた大学の先輩から

とアドバイスをいただいたことも理由でした。
今になって考えると、新卒でコンサルに就職というのも全然ありだとは思いますが。
このように、MRとして就職する当時から「3年でMRからコンサルへ転職しようと決めていた」というわけなのです。
ちなみにこの「はじめから決めていた」という話は、MRからコンサルへの転職時の面接でも、面接官に話をしていました。
転職活動の際には必ず「転職理由」を聞かれます。
「なぜうちの会社を志望するのか?」の前に、必ず「なぜ今の会社を辞めて転職するのですか?」と。
その際、「はじめからキャリアプランとして決めていたからです」というのは正当な理由になりますし、「自分のキャリア設計を考えられているな」というプラスの印象を面接官に与えることもできると思います。
2.転職するために準備したこと
MRからコンサルへ転職するにあたり準備したことは、
・書籍でロジカルシンキングやフェルミ推定などの勉強
でした。
エージェント・ネットでの情報収集
当時MRだった僕は、当然コンサル業界のことはよくわからなかったので、情報収集を行いました。
基本的な情報収集はネットサーフィンで、という感じでしたが、おすすめのサイトは
などです。コンサル会社ごとに得意分野やカルチャーが異なるので、まずは下調べをするのがよいでしょう。
エージェントから情報収集
エージェントをパートナーに選ぶことは、転職活動をする上でとても重要です。
自分にあった求人を紹介してくれるだけではなく、ネットからだけでは得られない業界情報を持っていたりするので、エージェントの存在はとても頼りになります。
僕がMRからコンサルへ転職する際には、10人くらいのエージェントから話を聞きました。エージェントにも、それぞれ得意分野があったりするので、色々なエージェントに会って自分に会ったパートナーを探すのがいいと思いますが、時間がなければ、
・アクシスコンサルティング
がMRからコンサルへの転職の際にはおすすめです。
僕も実際に上記のエージェントには転職活動が完了する最後の最後までお世話になり感謝しています。
ロジカルシンキング・フェルミ推定
MRからコンサルへ転職するにあたりハードルとなるのが、コンサル業界特有の「ケース面接」だと思います。(最近ではネット系のベンチャー企業などでもよく出題されるようになっています。)
「ケース面接」とは、志望者の転職同期などをインタビューする一般的な面接でははく、例えば「新宿駅にあるラーメン屋の売上をあげるにはどうするべきか?」など、架空のケースがお題として出され、それに対して志望者が回答するという面接スタイルのことです。
このあたりのケース面接については、対策サイトがたくさんあるので是非調べてみてください。
このケース面接を攻略する際に基本となるのは「ロジカルシンキング」や「フェルミ推定」という思考法です。
これは、なかなか馴染みがない人にとってはとっつきにくいですが、本を読めば誰でも勉強ができるので、MRからコンサルへ転職を考えているのであれば、1-2冊読んで勉強することを強くおすすめします。
ちなみに以下がおすすめ書籍です。
ロジカルシンキングもフェルミ推定もたくさんの関連書籍があり、僕自身も何冊も読みましたが、その中でもわかりやすいものを選びました。
面接対策として是非読んでみてください。
3.MRからコンサルへ転職して苦労したこと
上記のように、エージェントからの情報収集や書籍での学習などを経て、晴れてMRからコンサルへの転職に成功しました。
ちなみに面接の際には、自分のMRとしての「医療・ヘルスケア業界に関する知識」を武器にしていました。
詳しくはこちらの記事にまとめていますので、こちらもご参考ください。
転職には成功したものの、大変なのはここからでした。
もともと未経験の業界なのである程度のハードルは覚悟していましたが、想像以上のものでした。
MRからコンサルへ転職した際のつまずきポイントとして、
・ロジカルシンキング、プレゼンテーション、ファシリテーションなどの基本的なビジネススキル
・プロジェクト内でのチームワーク
・長時間労働
があげられると思います。
Power Point/ Excel / WordなどのPCスキル
これは文字どおりなのですが、MRの経験だけでは、コンサルとして求められる基本的なPCスキルが圧倒的に不足しています。
コンサルタントはこれらのPCスキルを駆使して、分析やクライアントへの提案資料作成を行なっているのに対し、
MRはせいぜい自分の担当エリアの売上分析や、社内の会議用の資料作成くらいのレベルでしかPCスキルが身につかないと思います。
なので、転職して仕事を振られたものの、何をするにもPCの操作が遅く、先輩コンサルタントから

そこから猛勉強とひたすらのハードワークにより、入社して半年くらい経つ頃にはかなり上達していたと思いますが、それまでは本当に辛い日々が続きました。
プロジェクト内でのチームワーク
MRも営業所単位などチームとして動くことはあると思いますが、結局は営業マン1人1人が担当施設を持って動くので、個人商店の集まりというのが実態です。
ですが、コンサルでは1つのプロジェクトを3-4人くらいで担当し、それぞれ役割分担をしながらアウトプットを作成していきます。
自分の作業の遅延やミスが、プロジェクト全体に影響してしまうというMR時代には感じることのなかったプレッシャーがあり、これも慣れるまでにとても苦しいものでした。
「チームで働くってこういうことなんだな」とコンサルに入ってとても勉強になったことの一つです。
長時間労働
MRも世の中的なイメージでは「激務な職種」と言われていますが、実際にはある程度自分で訪問ルートなどをコントロールできるので、そこまで忙しくないのではと思います。あくまで個人的な感想ですが。
ですが、コンサルは1つのプロジェクトが終わるまでは、基本的には自分で業務量をコントロールすることができず、またプロジェクトを何個も掛け持つようなことがあれば本当に寝る間もなく働くということもざらでした。
現在は、世の中的に働き方への目が厳しくなってきていることもあり、だいぶホワイトな働き方になってきているようではありますが、それでも他の業界と比べてハードな仕事であることは間違いありません。
MRからコンサルへ転職を考えるのであれば、少なくとも転職したばかりの時はとても苦労をする覚悟で望むことをおすすめします。
4.MRからコンサルへ転職してよかったこと
僕は、MRからコンサルへ転職して3年ほどコンサルを経験することになりましたが、転職してよかったと思うことは、
・精神的に圧倒的にタフになった
です。
仕事の幅が圧倒的に広がった
もともと仕事の幅を広げたい、という目的でMRからコンサルへ転職をしましたが、その目的は完全に達成されたと思っています。
先に述べた、PCスキルやロジカルシンキングスキル、また戦略や財務などの知識を得て、MRを続けていたら絶対に得ることのできなかったスキル・経験ができました。
仕事の幅が広がった証として、コンサルからの転職活動の際には、受けた5社全てでオファーをいただくことができましたし、オファーいただいた職種としては、
・ネット系企業の新規事業開発
・メガベンチャーのネットプロデューサー
で、これもMRを続けていたら転職できなかった職種へキャリアチェンジすることができました。
結果、僕はメガベンチャーの経営企画ポジションにつくことになったのですが、今でもコンサルでの経験は自分の血肉となり役に立っています。
ちなみにコンサルの経験を活かし、MR活動にコンサルの視点を入れるべしということにも気づいてnoteを書いたので、こちらもぜひ読んでみてください!
精神的にタフになった
こちらも先に述べた通り、コンサルという激務&ハイプレッシャーな職業を3年経験したことにより、ちょっとやそっとのことでは「キツイ」と感じなくなりました。
今勤めているメガベンチャーも、一般的な企業と比べるとかなりタフな会社ではありますが、「コンサルにいた頃に比べたらこんなの全然大丈夫」とよく感じることがあります。
ただ単にコンサルが激務というだけではなく、一つ一つの仕事に求められるクオリティもコンサルの方が高いので、そういう観点でも事業会社で多少厳しい局面があっても「全然大丈夫」と乗り越えられたりします。
もちろん、事業会社での仕事はコンサルにはない難しさがあるので、どちらが難易度が高いか、ということではないのですが、「コンサルで頑張れた」という自信が事業会社での仕事において精神的な支えになったりするのです。
いかがでしょうか?
もし現在、MRからコンサルへの転職を考えている方がいらっしゃれば、僕はそのチャレンジを心から応援したいと思います!
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最後まで読んでいただきありがとうございます。