文系出身者のキャリアの選択肢を広げる手段としてコンサルティング業界への転職は有効だと思いますが、コンサルティング業界への転職後のキャリアパスはどのようなものがあるのでしょうか?
今回は、コンサルティング業界から事業会社へ転職した筆者の経験をもとに、コンサルと事業会社の違いについて記事にしてみました!
Contents
1)結果へコミットできる
コンサル業界経験者が事業会社へ転職する際の転職動機としてよく聞くのが、
「事業の主体者として計画の実行まで自分の手で行い、結果にコミットする仕事がしたい」というものです。
なぜこのような理由が多いかというと、コンサルタントの仕事の特性上、なかなか自分の仕事の結果がどうなったのかというところまでコミットできないことが大半だからです。
というのも、コンサルの仕事はプロジェクト単位で発生し、期間は3ヶ月〜1年くらいで、多くは企業が抱える課題に対して有効な解決策を「提案する」のがゴールで、究極はその「提案」の結果、クライアントが課題を解決できようができまいがコンサルティング会社には報酬が支払われます。(最近は成果報酬型のコンサルティングサービスもあったりするので一概には言えませんが。)
なので、コンサルタントはミッションである「提案」を終えると、その提案の実行に携わることもなく、また結果を知るまでもなく次のプロジェクトにアサインされ忙殺される日々が始まります。
こうした経験を重ねているうちに、コンサルタントの胸には「この提案の先を自分の手で実行に移したい。そしてその結果を見てみたい」という思いがふつふつと湧いてきたりするのです。
実際に筆者がコンサルティング会社から事業会社に転職してみて思うのは、転職前に思い描いていた通り、事業の主体となって結果(業績)にコミットするというのは身をもって感じていので、その意味においてはイメージ通りの転職となりました。
2)多くの人を巻き込み仕事を進める経験
事業会社へ転職し、コンサル時代の仕事の進め方と比べると、「巻き込む人の数・範囲」が事業会社の方が圧倒的に多い・広いなぁと感じます。
コンサル時代は、コンサルタントとマネジャーが3−5人位でチームを組み、クライアント側のプロジェクトチームの3−5人位と仕事を進めるようなことが多かったので、せいぜい10人位との仕事というイメージでした。(これは、コンサルタントに依頼がくるプロジェクトはクライアント社内でも限られた人しか知らないもの、ということもあったりするから、ということもあります。)
一方で事業会社での仕事(筆者は経営企画の仕事をしています)では、同じチームのメンバーや、経営ボード陣、営業部門の責任者や人事、経理、顧客などなど、様々な人たちの協力・合意を得て仕事を進めていくことが必要になっています。この点で、筆者は転職したてのころは結構戸惑いました。コンサル時代とは異なり、様々な人の協力を得ないと仕事が進まないことが多くストレスが溜まったりしたのですが、振り返ってみると事業会社へ転職したことで「多くの人を巻き込む」スキル・経験が積める、とても刺激的な仕事ができるようになったなぁと感じています。
3)ワークライフバランスは改善、でも給与は下がる
ワークライフバランスと給料、これはコンサルから事業会社に行くにあたり迷いが生じるよくあるジレンマの例かと思います。
一般的には、事業会社よりもコンサルティングファームの方が給料が高いことが多く、その幅感は30−50%くらいファームの方が高いというイメージです。(仮に事業会社で年収1,000万円のグレードだとすると、ファームでは1,500万円近くもらえているといった感じです。あくまでイメージですが)
筆者も実際にコンサルから事業会社へ転職した際には年収が下がりました。
一方で、ワークライフバランスは改善しました。
コンサル時代は、終電まで・土日どちらかの出勤はデフォルトでしたが、事業会社転職後はそんなことはなく、休日出勤はしたことありません。
コンサル時代の月あたり残業時間が120時間/月だったのが、今では平均50時間/月といったイメージです。
コンサルから事業会社への転職、またはその逆をお考えの方はこの辺の肌感を知っておいたほうがいいかもしれませんね。
4)質よりもスピードを優先
仕事の進め方の話に戻りますが、事業会社ではとにかく仕事のスピードが優先されるという実感があります。
筆者が転職したのが比較的スピードの速いインターネット業界だから、ということもありますが、100%の情報を集めて3日かけてする意思決定よりも、30%の情報でも1日で意思決定することが求められるケースが多いです。
コンサル時代のように、しっかり抜け漏れなく情報収集や分析をしてレポートするというものでなく、多少粗くてもどんどん意思決定することが重要みたいです。
ただ一方で、スピードを求めるあまり、意思決定のための情報収集や分析が不十分だったり、課題を構造化できていないまま物事が進んでいったりしてしまうことがよくあるので、そんな時はコンサル時代の経験を活かしてしっかり課題分析や構造化を行うと重宝されたりします。
ですので、事業会社のスピード感には対応できるよう努力しつつ、コンサルで培った情報収集・分析・構造化のスキルを活かすことで十分事業会社でも戦っていけると感じています。
5)ロジックとパッション
コンサルといえば、ロジカルに切れ味鋭く課題解決への道筋を示すというイメージがありますが、事業会社においては必ずしもロジカルに説明するということが重要視されるわけではなかったりすると感じています。
当然、ロジカルであるに越したことはないのですが、それ以上に事業に対する「想い」「熱意」みたいなことがとても重んじられているなぁと感じています。
はたから見ていると、全然ロジカルじゃない企画書だったりするのですが、提案者のあふれんばかりの熱意によってその企画が通る、という場面を何度か目にしました。
もちろんその会社の社風などによっても異なるのですが、事業会社においてロジカルさは必要条件であって十分要件ではなく、加えて「パッション」みたいなことが重要だということだと理解しています。(コンサルタントにも「パッション」はもちろん重要なのですが、あくまでも比較での観点です)
コンサルから事業会社への転職をするなら
現在コンサルティング業界で働いていて事業会社への転職を考えている方へオススメの転職サービスはビズリーチです。

ビズリーチには元コンサルタントのヘッドハンターも数多く登録されており、経験に基づいた的確なアドバイスをしてくれるのでオススメです。筆者がコンサルから現在の事業会社に転職した際には、ビズリーチを利用しました。
ビズリーチの特徴は以下の記事にまとめましたので、こちらもご参考ください。
いかがでしたでしょうか?
コンサルから事業会社への転職、またはその逆をお考えの方はその違いについて考え、実際に自分が働いているイメージを持ってみると良いのではないでしょうか?
このブログは定期的に更新しています。更新情報はTwitter(@Tack_End)で配信していますので、よろしければフォローしてください!
コメントを残す