高給取りのエリート頭脳集団というイメージが強いコンサルティングファーム。
実際の働き方や転職市場での価値はどのようなものなのでしょう?
Contents
そもそもコンサルティングファームとは?
コンサルティングファームとは、主に企業が抱える経営課題に対して解決策を提案、時にはその解決策の実行までをも行い問題解決に導くプロフェショナル集団です。
などと書くと堅苦しいのですが、要は
経営者が抱える悩みの解決をお手伝いする人たち
ということですね。
ただ、経営者の抱える悩みは様々かつ高度なものが多いため、コンサルタントには幅広い知識や問題解決のスキルが求められています。
コンサルティングファームの種類
上述の通り、経営者の抱える悩みは様々かつ高度なものが多いため、コンサルティングファームもそれに対応し、専門化や大規模化が進んでいます。
コンサルティングファームを、そのファームが特化している機能・業界などによって分類すると以下のようになります。
□戦略系
主に大企業や外資系企業を顧客に持ち、M&Aなども含めた経営戦略など、トップレベルのコンサルティングを行なう。
□総合系
企業・事業戦略の策定からシステム構築など、上流と呼ばれる基幹部分を主に手がける。部分的ではなく、会社総体としてあらゆるサービスを提供するコンサルティングファーム。
□シンクタンク系
いわゆる「研究所」としての役割、側面も持っているコンサルティングファーム。
□企業・事業再生系
業績が著しく悪化したり、危機的状況にあったりする企業を専門に手がけるコンサルティングファーム。
□IT系
システム構築やITを使ったビジネスに強みを持つコンサルティングファーム。□人材系人材戦略、採用、評価などに強みを持つコンサルティングファーム。
(「エン転職」サイトより抜粋)
コンサルティングファームが人気のワケ
コンサルティングファームで働くコンサルタントは、日本では特に10年前くらいから人気職種となり今でもなおその人気は続いています。
その理由は以下の通りと考えています。
給料が良い
ファームによって異なりますが、大手の戦略系ファーム(マッキンゼー/ボストンコンサルティング/ベインなど)には新卒入社の初年俸が500−600万円を超えるところも多く、昇進速度によりますが20代で年収1,000万円以上、パートナーと呼ばれる経営幹部クラスになると億以上の年収を稼ぐコンサルタントもいるといういうほどです(ソースは戦略系にいる筆者の友人等へのヒアリングです)。
幅広いビジネススキルが身につく
コンサルタントは経営者の悩み解決のサポートを行います。その悩みはその会社の今後事業展開の方向性を決めるものであったり、数千億円かかるM&Aを行うか否かの意思決定であったりします。その悩みに応えるには生半可な知識やスキルでは到底太刀打ちできないのです。
なので、コンサルタント(特に若手)はそんなプレッシャーの下、ひたすら勉強し、ひたすら上司に罵倒され、ひたすらクライアント(お客さん)にしごかれる、という日々を過ごし自分のスキルを磨いていくのです。(ソース:筆者の経験や友人へのヒアリング)
その結果、
- ロジカルシンキング
- Excel・パワポ・ワードなどを使ったドキュメンテーションスキル
- プレゼンテーションスキル
- 数値の分析スキル
などなど、ビジネスマンとして必要なスキルを高いレベルで身につけることができるのです。
そして何より、若いうちから企業の経営マターに関われる仕事はコンサルタントの他には少なく、その経験を通して学べることは大きいと思います。
転職市場での価値が上がる
上述のように高いレベルでのビジネススキルが身につくので、コンサルティングファーム(特に戦略系)出身者は転職市場で高く評価されます。
コンサルタントから、企業の戦略立案を司る部署の責任者として転職したり、経営企画・新規事業開発など企業の中枢を担うポジションへ転職していく人も少なくありません。
コンサルは激務なのか
と、ここまでだととても素晴らしく魅力的な職業だと思われる方も多いと思います。
しかし一方で、「コンサルティング業界は激務なのでは?」ということもよく聞きます。
その点について、筆者の経験や周りのコンサル在籍者を見て思うことは、
コンサルティング業界はめちゃくちゃ働く!
です。間違いなく激務です。
例えば、転職口コミサイト「Vokers」を見てみると、マッキンゼーやボストンコンサルティングの月あたり平均残業時間は90−100時間、となっています。
これは仮に月あたりの営業日が20日だとすると、1日あたり5時間の残業、つまり10時に出社し24時に退社というのが「平均的」勤務時間ということになるわけです。ちなみに筆者が所属していたファームでは、月あたり残業時間が200時間超えとかざらにいました。
もちろん時期にはよるのですが、プロジェクトが大詰めになってくると完徹は当たり前、3日間家に帰れないなんてことも結構あります。
一方で、プロジェクトが終わると長期休暇(10日とか1ヶ月)をとる人もいたりして、その辺のメリハリはある程度つけられる場合もあります。
とはいえ総じて激務なので、それでも高給を得たい!幅広いスキルを身につけたい!と思える方は是非チャレンジしてみてください。
キャリアチェンジのハブとして
ここまでコンサルティングファームの実態を書いてきましたが、キャリア戦略という観点からは、コンサルへの転職は一考の価値ありと筆者は考えています。
特に、手に職がない・文系かつ専門知識がない人(筆者含む)にとっては、その後のキャリアチェンジにつなげられるチャンスと筆者は考えています。
例えば、
「今まで営業を5年やってきたけど、このままずっと営業はやりたくない。かといって社内での異動も叶いそうにない」
みたいな状況であれば、コンサルに転職し3年程度実績を積むと、上述の通り転職市場での価値が上がり、営業職ではないポジションへのキャリアチェンジも可能だと思っています。実際に筆者もそうでした。
なので、このような悶々とした思いを抱えている文系若手ビジネスマンは、コンサルティングファームへの転職も検討してみてはいかがでしょうか?
コメントを残す